障害者雇用の離職を防ぐには?

過日になりますが、就労支援フォーラムNIPPON2019に参加してまいりました。

いろいろなプログラムはあったのですが、その2日目。

分科会のテーマが「雇用企業での定着促進とは~定着化向上の方向性~当事者だからできる支援と業務」でした。

障害者の離職率は高いです。

障害種別により差はありますが、障害者を含む一般の労働者は1年後の定着率は8割以上にも関わらず、身体知的は6割程度。精神は5割という統計があります。

離職の理由はいろいろあるでしょう。人間関係、体調悪化…

ただ、ステップアップが叶わない、ずっと同じことを繰り返しやらざるを得ないということも大きいのではないでしょうか。

障害者だから配慮をして、障害者でもできる簡単な作業をする。事務、清掃、単純作業…それが必ずしも悪いとは言えません。

そういった作業でないと仕事をするのが厳しい方、その作業が好きな方、充実感を得る方もいるだろうし、無理する必要はないし、みんながみんなステップアップをするとか、障害を「活かして」社会に貢献する、というようなある種の高い志を持つべきだとも思いません。

自分にある程度合っている仕事して、ある程度満足のいく収入を得て、プライベートも含め生活に満足しているのであれば、そしてそれで仕事が長く続くのであれば、それはそれでいいのです。

ただ、一方で、障害者だから見える視点、障害者だからわかる辛さ、大変さを活かせるような仕事に就く、社内研修をする、社会の問題点を発見し、社会に還元することも素晴らしいことです。

今回の分科会に登壇した障害を持つお二人は、視覚障害(ほぼ全盲)の方と下肢障害で車いすの方。

視覚障害の方はご自身の障害と経験を活かし、アクセシビリティ診等の仕事をしています。

アクセシビリティとは視覚障害者であれば、社会の様々な機器等システムが視覚障害者に使い勝手の良いものになっているか、もっと広い意味では障害や能力の違いによらず、機器や情報が利用できるかということです。

下肢不自由の方もご自身の経験を活かし、福祉車両の開発に携わったり、こころのバリアフリー研修を行ったりしています。おっしゃっていた、障害者「でも」から障害者「だから」できる仕事という視点は素晴らしいし、共感しました。

視覚障害の方は特例子会社、下肢不自由の方も特例子会社的な親会社100%出資会社に在籍しているからこういった仕事ができる、また続けていけるという面もあるでしょう。

お二人の雇用形態まではわかりませんでしたが、一時的にやりたい仕事が出来ていても、通常の一般企業に勤めていると、異動などで不本意な仕事に廻されることもありそうだと気になるところではあります。

繰り返しになりますが、無理してまで障害を「活かして」社会に貢献するべきだとか、志を持つべきだ、とは全く考えません。

ただ、障害者雇用も更に、もう次の段階に入っていいのではないかと感じます。パターナリズム的な障害者雇用の場を少しずつ変化させませんか?

事務とか清掃とか単純作業等の募集だけでなく、いやそれはそれで残さなければなりませんが、健常者にない経験をしたり、視点を持っていることを活かした業務を社会や会社も切り出して募集をかけてもいいのではないでしょうか。

現状では、そういった企業はないとはいいませんが、障害者求人を見る限り、少ないです。

また、本当にやりたいことがあるなら、現在はクラウドツールの発展で、起業・複業的な働き方をする環境も整っています。

例えば月20万円を稼ぐのは難しいし、それはそれで茨の道ですから、こちらも万人にお薦めはしません。

ただ、無理をしてやりたくない仕事に続けるより、状況や環境が許すのであれば、そういった仕事も一つの選択肢になると感じます。

離職を防ぐには、もちろん社会や、会社が変わって、障害者「だから」できる仕事を切り出すことは大事ですが、障害者側も積極的になって、会社内であれ、社外であれ、独立してやるのであれ、自ら仕事を求めていくことも重要ではないかと考えます。

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