良い自由と悪い自由

一応、哲学科出身なので、少し哲学系の話を。

昨日、録画してあった、新進気鋭のドイツ人哲学者マルクス・ガブリエルのドキュメント5回シリーズをまとめて見ました。

その中で特に気になったキーワード。第2回目に出てきた、良い自由と悪い自由。そして、生活様式と生存様式。

全ての人は自由だが、戦争を起こす為政者や経済合理性のみで突っ走るGAFAのような企業は悪い自由を使い、人々を利用している。

一方、我々はそれらのものに飲み込まれることなく、良い自由、つまり精神性とか倫理観とか道徳に従って生きるべきである。

そしてそれに関わる生活様式と生存様式。

ガブリエルがNYのホームレスにインタビューした時、「たとえホームレスでもこの国は世界一の国だから、ドイツで好待遇の職に就くよりいいと言われたそうです(ガブリエルはボン大学の教授)。

生存様式とはつまり、競争社会の中でもまれながら、経済至上主義、顕示的消費等をしながら生きていくこと、これをガブリエルは良くないことと捉えます。

一方で、人間の「生活」を支えるものは精神であり、良い自由にもつながると感じるが、例え多少貧しくても、精神性を高く保ち、倫理観や道徳を持って生きていくことがよいということでしょう。

もちろん、全ての生存様式、競争を断って生活することなど、この資本主義社会ではできません。

例え、ホームレスでも。

ただ、自分の精神性、倫理観、道徳を大事にして、ガブリエルも別の回で述べているように、「運命は自由」なのだから、無意味な競争や顕示的消費はそこそこに、生きていくことが大切なのではないでしょうか。

人生の意味=精神性を大事にすることだと感じます。

私は今、やりたいことをやっていますが、これも運命は自由だからです。何人にもそれは脅かされません。

ただ、ガブリエルはお金は社会システムであり、手段であり、測定単位に過ぎないとも、述べています。

そして、「欲望を満たすことはできるが、欲望を欲することはできない」とのショーペンハウアーの言葉も引用しています。

押しつけの欲望を満たすことに汲々としている…でもいくらコマーシャリズムやマーケティングに踊らされているとわかっていも欲しいものは欲しいですね。

全てをゼロにすることは無理ですね、ミニマリスト?仙人的生活?いやそれはそれで押し付けられた欲望かもしれません。

ありきたりの結論になってしまいますが、精神性ばかりだと人間は辛い。でも物質的欲求ばかりでもきつい。

その辺りのバランスを取りながら生きていくしかないのです。